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入社2年目 H.K.

DM(データマネジメント)

入社2年目 H.K. 大学院から入社

記載内容は取材当時のものです

PROFILE

大学院では免疫学を専攻し、ヒト制御性単球の同定を目指し研究に取り組んだ。研究及び在学中に自身が病気に罹った経験から「病気の治療に貢献したい」という強い想いがあり、医療及び医薬品業界を中心に就職活動を進めた。入社後は製造販売後調査のDM(データマネジメント)業務を担当し、EDC*の開発及び運用業務、紙調査の運用業務などの経験を積んだ。DMとして調査票データの精査をする上で、大学時代より培ってきた医学及び薬学知識が活きていると実感している。
*EDC調査:Electronic Data Captureの略称で、インターネットを使って電子的に臨床データを収集する調査のこと。

CRO業界を選んだ理由は?

大学の友人の多くがCRO業界を目指していることを知り興味を持ちました。実は、私は当初研究者を目指していたため、大学時代は就職活動をせず大学院へ進学しました。しかし、大学院時代にCRO業界を目指す2つの大きな出来事がありました。1つ目はヒトの血液を使用した研究に取り組む中で、臨床の分野に興味を持ったことです。2つ目は大学院時代に私自身が病気を発症したことです。病気の治療の過程で自身に合う医薬品が見つからず苦しんだ時期もありました。それらの経験から治療や医薬品開発に関わる仕事に就きたいと強く思うようになりました。医薬品の開発・育薬を経て、少しでも多くの病気に対して患者様が希望を持てるような医薬品を世に出していきたいと思い、CRO業界を志望しました。

現在の仕事内容を教えてください。

製造販売後調査のDM担当者として医薬品の有効性と安全性を確立するため、日々調査へ協力いただいている医療機関より症例情報を収集しております。
臨床試験ではデータを収集する症例数が少ないため、私が取り組んでいる製造販売後調査では、臨床試験段階では発生しなかった副作用が確認されることがあります。その際に回収された調査票データには、誤記や矛盾が生じていることも少なくないため、正確かつ整合性のとれたデータにするために精査し、解析業務へつなげていきます。その過程で、製薬会社の調査担当者、施設担当MR、システム担当者、解析担当者など社内外の多くの関係者と連携することで、円滑な業務遂行を実現しております。

仕事の魅力・やりがいは?

安全性及び有効性を担保するデータ基盤の作成に関わることができることに、やりがいを感じています。また業務の中で、多くの部署と連携していくため、社内・社外関わらず多くの方々と関わることができるのも、この仕事の魅力のひとつです。特に顧客からのお問い合わせに対して回答した際に「いつも迅速なご対応をありがとうございます」「細かい所まで見ていただき助かります」など感謝の言葉をいただくこともあり、それが仕事のモチベーションアップにつながっております。また、常にデータを見るDM担当者だからこそ持てる視点や気づきもあります。その気づきを担当者間で共有し、より良い解析へ繋げられるように提案することもDM担当者の使命であると考えております。

仕事に求められる専門性とは?

医薬品の開発・育薬に関わるため、医薬品や疾患に対する最低限の知識を身につけることは業務を進める上でとても大切です。加えてDM業務を遂行する中で特に大切だと感じたことが2点あります。1点目は正確さ、統一性です。調査票データの修正が必要な場合、医療機関へデータ内容の修正依頼を出します。その際、どこを、どのように修正する必要があるのかを正確に伝える必要があるため、どの調査票データについても正確かつ統一された修正依頼を出せるよう意識することが重要です。2点目はコミュニケーション能力です。DM担当者は多くの部署と連携を取るため、電話やメールなどでコミュニケーションを取る機会が非常に多く、日々丁寧かつ正確な情報伝達を行うことが求められる仕事だと感じております。

今後のキャリアビジョンは?

近年、インターネットの普及に加え、コロナ禍でのMR訪問活動の制限など様々な変化が重なり、調査形態も従来の紙調査からEDC調査が主流となる時代の転換期にいます。EDC調査は紙調査と比較して、データ回収の効率化が実現でき、また収集後のデータ管理もしやすくなるなど、顧客にとって多くのメリットがあります。その為、今後主流になっていくであろうEDC調査を数多く経験し、EDC画面デザインの構築や運用方法についてお客様へ提案できるDM担当者を目指していきたいと考えています。また、調査によっては調査票の回答項目が全て英語であることもあるため、英語力向上にも注力していきます。

オフタイムの過ごし方は?

休日は家族や友人達と会い、趣味の釣りや旅行などを楽しんでいます。最近は以前習っていたピアノを再開したり、大学時代に学んでいた免疫学の面白さをより広く知ってもらえるような動画を作りたいと思い、本格的に動画編集について学び始めました。有給休暇をとても取りやすい環境なので、仕事とプライベートどちらもとても充実しています。

CRO業界を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。

CRO業界は医薬品の開発・育薬に関わる仕事ですが、必ずしも学生時代から医薬品の知識を持っていなければできないというわけではありません。病気に苦しむ患者様へ安全で有効な医薬品を提供するために、どれだけ熱意を持って丁寧な仕事ができるか、その姿勢がとても大切だと考えています。私自身も、自分の仕事の先には病気で苦しむ患者様がいるということを考え、「データの精査」という面で丁寧に仕事へ取り組むことを常に心がけています。その上で、疾患や医薬品に関する知識を日々向上させ、医薬品の開発・育薬を支え、患者様の希望となる医薬品を提供していけるよう、CRO業界を目指す皆さんと一緒に取り組んでいきたいです。

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