Japan CRO Association Annual Report 2024
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2024年度は、日本CRO協会のさらなる活性化に向けて、右表に示すタスクフォースおよび委員会活動を行います。ドラッグロス検討会は、治験実施の場としての日本の魅力Upに向けて、他団体との連携を含め活動してまいります。CRO未来塾においては、塾参加メンバーによる議論をサポートしてまいります。データインテグリティ啓発活動は、引き続き三団体共同で、研修会等を通じてデータインテグリティ宣言の理解浸透を図ります。加えて、日本SMO協会と業界団体としてのコラボレーションを推進していく予定です。政策委員会のミッションは、「業界、協会の発展を目的とし、重要な課題及び横断的な課題に関しタスクを作り検討し、理事会に提言する」ことです。今年度は新たにドラッグロス検討会、人材育成としてのCRO未来塾をそれぞれ立ち上げ(詳細は別掲)、2つのタスクフォース(TF)と8つのテーマで活動しました。リモートアクセスTFでは、医療機関向けセミナー、学会発表等を通して活用事例の共有など有用な活用促進に取り組みました。協会リモート閲覧室での利用医療機関は協議中含め9施設に拡大しました。また医療機関においてeTMFの導入が進む中、電子原本での適切な運用管理を推進する目的で「eTMF 使用時における電磁的記録の管理の一般原則」を会員向けに作成し、その活動を学会発表しました。電磁化推進TFでは、eTMF 導入によるコスト削減効果の試算を行い学会で発表するとともに、日本製薬工業協会と協業し電磁化に係るSOP等改定の検討を行いました。日本製薬工業協会、日本SMO協会との三団体での共同企画であるデータインテグリティ啓発活動は、「データインテグリティ宣言~私たちの宣言~」の理解浸透を目的に、三団体からの参加者による第2回ワークショップを8月9日に開催しました。さらにCRCと臨床試験を考える会議2023では三団体共同開催でのセミナーを開催し、広く臨床試験に携わる方々とデータインテグリティについて改めて理解を深める機会を設けました。2023年の「活動を語る会」を10月30日に開催し、当協会が業界Hub役となり、製薬協医薬品評価委員会、臨床評価部会、ファーマコビジランス部会、データサイエンス部会、電子化情報部会、メディカルアフェアーズ部会、EFPIA、R&D Head Club、TransCelerate Japan、日本SMO協会、ARO協議会の活動内容を共有しました(参加者:会場&web合わせ171名)。また、「治験のスピードUpの方向~現状と今後~」と題してパネルディスカッションを行い活発な意見交換が行われました。また業界Hub役としての活動として、eClinical Solutionの活用による業務効率化の推進を目的にeClinical Solutionフォーラムを9月28日に会場開催で行い、製薬企業から54名が参加し意見交換が行われました。患者団体との関係構築の取り組みの一つとして、治験に参加経験のある患者さんによる第2回講演会を11月9日に開催しました。会員会社のCRAだけでなく、他職種、管理系の方を含め419名と多くの方が聴講し、我々CROの社会的立ち位置を改めて思い起こすことができました。海外製薬企業向けに2017年6月に作成した「ICCC(治験国内管理人)留意点」については2020年3月に一部改訂されていますが、その後「治験使用薬」の概念導入などの規制情報の更新があり、海外企業に対して国内治験について正しく理解してもらうことを目的に改訂作業を行い、2024年中の発行を目指しています。14   2023年度活動内容   2024年度の活動方針政策委員会CRO業界における普遍的な課題にタスクフォースを編成して取り組むREPORT

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