Japan CRO Association Annual Report 2023
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自身が何を重視し、どのようなキャリアを進むかは、個人の価値観によってそれぞれの人がお持ちだと思うんです。それを外部環境や具体的な職種に照らし合わせて考えることが大切で、私自身はそのために必要となる情報を集めたり機会を提供していきたいと思っています。そうした活動が今後ますます重要になってくるのではないでしょうか。⼩松:働き方の多様化に伴い、どう仕事をアジャストしていくかというのはマネージャーの腕の見せどころというところがあると思います。個人のニーズに合ったプロジェクトに配置できるようにするためには、外勤ができるのか、時短勤務なのかといった細かいヒアリングを行うことが必要で、実際に弊社のマネージャーはそうした業務を行っています。また、CRAに求められるスキルが変化していったときに、幅広いスキルを持てるようにする機会を与えることも重要で、その過程でキャリアチェンジをする人も出てくるのではないでしょうか。このように多様化する仕事へと対応するには、アサインの仕方ということにもより細かく考慮しなければいけないと思っています。置⽥:自分の強みを見つけるためには、やりたいことだけでなく、やれることを探すのも大切なのではないでしょうか。例えば、異なる分野に行ってみることで、新たに自分を活かせる場所が見つかるかもしれない。CRO協会の活動には、そうした経験を促進する可能性があると思います。キャリアは、一本の道だけを進むことではなく、自分に合った道を見つけること。一本の道にこだわりすぎると、いろいろとしんどい状況に陥る可能性はあると思います。⿑藤:冒頭で在宅勤務というお話がありましたけれども、働き方にしても毎日出社した方が働きやすいという社員もいますし、家の方が仕事しやすいという社員もいます。働き方の多様性というのは広がっていて、例えば、キャリアをどんどん積んでマネージャーになりたいという方もいれば、仕事と家庭を両立したい方、お子さまが小さい間は仕事をセーブするといった方もいます。これからご両親を介護する人も方も増えてくることでしょう。その方が置かれている状況をきちんと見て、その方の「生き方」であるキャリア形成をサポートするということは、会社の将来にとって非常に重要になってくると感じています。植松会長:働き方や人材育成、キャリア形成などが変化したことで会社と社員の両方が多様化する中、CROの仕事の範囲もヘルスケアなどにまで広がる可能性があります。そのため、CROで仕事する人たちにはスキルアップの機会がさらに増えていくことでしょう。これまで私たちの業界にはサービス産業特有のやらされ感みたいなものがあったかもしれませんが、こうした学びの機会を得ることで、リアクティブからプロアクティブへと一人ひとりが進化できるはず。また、CROの仕事をすることで、どのような仕事にも通じるスキルが身につくと考えています。矢作理事:働きやすさというのはもちろん大事ですが、仕事に対するモチベーションも含めた、いわゆる働きがいがないと、人の成長にはつながらないのかなと私は考えています。それを作っていくのが、会社なりマネージャーにとっての今後の重要な役割になっていくのではないかなと思いますので、皆さんにはこれからもがんばっていただきたいと思います。本日はありがとうございました。7

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