Japan CRO Association Annual Report 2023
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Japan CRO Association Annual Report 2023◆ 令和3年、4年の倫理指針改正内容を 反映したフローの検討活用について検討「令和3年、4年の倫理指針改正内容を反映したフローの検討」の一例(同意の取得)昨年からの倫理指針の改正、本年の個人情報保護法改正に伴う変更を受けて、昨年に本WG(ワーキンググループ)で作成した臨床研究のフローに反映できるところを検討しました。個人情報保護法の改正によるデータの取り扱い、特に試験デザインによりデータの取り扱いが異なるため、そのフローを整理。さらに、倫理指針のガイダンスが発出されたため、チームメンバーが当該ガイダンスを確認しつつ作業を進めています。倫理指針改定及び臨床研究見直しについて最終結論が出ず、延ばし延ばしとなっている最近の業界ではありますが、2023年の通常国会にて臨床研究法の改正法案が提出される見込みで、今年中には結論が出そうな状況下にあります。そんな中、臨床研究WGでは各関連規制当局と各種業界団体のアウトプットを漏れなく収集し、CROが臨床研究について率先して対応できるように体制を整える手助けになる活動を目指していきます。臨床研究法は施行後5年毎に見直しが行われ、今年の改正が予定されています。法施行当初は、かなり混乱し、手探り状態で特定臨床研究支援を実施していた記憶が蘇ります。臨床研究法施行5年後の見直しにおける「革新的な医薬品等の研究開発の推進」というテーマの中で、「臨床研究実施体制の国際整合性」が検討され、改正後の臨床研究法は、ICH-GCPにより近くなるように思われます。臨床研究は、治験と異なり「予算」という壁が存在しますが、CROの臨床研究に関わり方を十分に検討し、支援サービスを提供することで日本における研究推進の一助となることを目指したいと思います。治験では、徐々にePRO eConsentをはじめとする様々なシステムが活用され、収集データや運用が大きく変化する中でDCTも進んでいますが、臨床研究におけるITシステム活用の実態は不明でした。そこで、臨床研究におけるITシステムの活用メリットや導入が進まない背景など、コロナ禍以降のIT活用状況の把握を目的とし、アンケート調査を計画中です。※上記については関連法規制が整わない為、2023年も継続活動中◆臨床研究法の改正が及ぼす影響について検討臨床研究法の改正ポイントをまとめて精査中です。◆ 臨床研究に於ける外部ベンダーサービス(DCT/ePRO/eConsent等)の 指針ならびに研究法は、関連業務における上位法規制になるため、必ず順守しなければならないものです。そこで、以下についての動向を注視していきます。• 規制当局ならびに業界団体における倫理指針改定についての動向• 規制当局ならびに業界団体における臨床研究見直しについての動向• 臨床研究(企業、アカデミア)業界における情報収集と精査25   2022年度の活動内容   リーダー総括   メンバーからのコメント   2023年度の活動方針・課題ワーキンググループ【臨床研究】臨床研究の質や効率を向上させ、難易度の高い研究も遂行できるCROサービスの体制づくりを目指す

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