Japan CRO Association Annual Report 20221998年4月に「医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令」(新GCP)が施行されて以降、これまで製薬会社が実施していたモニタリングのアウトソースが加速していきました。初期は治験依頼者の指示のもとモニタリング業務を行っていましたが、新GCP施行から20年以上たった現在、CROにおけるモニタリング経験、ノウハウは治験依頼者以上となっています。また、日本CRO協会加盟CROの売上の約55%をモニタリング業務が占めており、今後のCROの発展に際しモニタリング業務の重要性は非常に大きいものとなっています。一方、ICH-GCP E6(R2)の施行やコロナパンデミックによる影響により、モニタリング業務そのものが大きな転換期を迎え、CRAが担当施設を持ち、単純にGCPに則りモニタリングをするだけの時代は終わろうとしています。モニタリングWGでは現場CRAの目線から、治験国内管理人業務の実施における留意点をまとめた資料等、様々な成果物を作成。CRO-CRAのさらなるレベル向上及び新時代のモニタリングのあり方を検討し、関連団体とも連携を取りながら日本における臨床開発のさらなる発展に寄与していきたいと考えています。臨床研究には、COIをはじめ様々な事務手続きなど複雑な部分が依然として存在します。そのため、研究者のみで臨床研究を実施するには負担が大きいことから、CRO外部委託数は増加傾向にあり、CROによっては治験担当者が臨床研究を担当するケースも増えています。そこで、2021年より発足した「治験と臨床研究の相違点検討チーム」では、治験担当者が臨床研究を担当する場合であっても業務を◆Monitoring Renovationこれまで進められてきたモニタリング環境の変化がコロナ禍をきっかけとし、大幅に前進しました。それに伴い、求められるスキルも旧来のモニターから変化していきます。現実に起きているモニタリングの変化を今一度整理をし、次世代のモニターに必要なスキルを検討し、成果物にまとめる作業を続けました。◆モニタリング環境の現状把握及び分析臨床試験/研究におけるモニタリング環境の現状把握とともに、環境変化とモニタリング業務効率/品質との関連についての分析を進めました。■ Monitoring Renovation引き続き、次世代モニターに必要なスキルやマインドを検討し、CRA向けレポートを作成する予定です。■ 治験と臨床研究のモニタリングの違いと留意点についての検討治験担当者が臨床研究を担当する場合であっても業務をスムースかつ効率的に遂行するためのツールとして、治験と臨床研究の相違点などを整理した資料を作成します。■ 他団体との協働QMSやICH-E6(R3)など急速に変化する治験環境に適応していくため、まずはSMO協会と意見交換の場を設け、CRAとCRCの相互理解を深めるとともに、双方の課題解決に向けたディスカッションを実施していく予定です。スムースに、且つ効率的に遂行するための資料作成を進め、業務をスムースかつ効率的に遂行するためのサポートを続けています。◆RBM研修ICH-GCP E6(R2)が施行され、RBMという概念が提唱されましたが、正しく理解していないCRAも多いようです。より理解を深めるための研修が必要であると考え、RBM研修を実施しました。19 2021年度の活動内容 リーダー総括 メンバーからのコメント 2022年度の活動方針・課題ワーキンググループ【モニタリング】新時代のモニタリングのあり方を検討し、CRA向けの参考資料の作成や研修を行う
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