入社4年目 D.S.
CRA(臨床開発モニター)
記載内容は取材当時のものです
PROFILE
大学院では分子細胞医科学研究室に所属し、細胞分裂のメカニズムを研究していました。製薬メーカーの研究職とCRA(臨床開発モニター)の双方を視野に入れて将来の進路を熟慮した結果、CRO業界を選択。入社後は、GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準に関する省令)やビジネススキルなどを中心とする座学、実践的なロールプレイングなどの研修にて、CRAとしての基礎を学びました。臨床開発部に配属後も、日々向上心を持ってモニタリングの仕事に取り組んでいます。
CRO業界を選んだ理由は?
そもそも私は医薬品開発を通じて「1日でも早く、1人でも多くの患者さんを助けたい」という想いがあり、製薬関連の業界を志望しておりました。その中でもCRO業界を選んだ理由は2つあります。1つめは、様々な新薬を世に送り出す仕事に携われるためです。私が高校生時代、母が癌を患いました。幸いにも早期に発見でき、手術で取り除くことができました。しかし、癌を治すためには様々な薬剤が必要であるということを知り、どのような過程を経て開発・使用されるに至ったのかということに大変興味があり、その開発過程に関われる仕事をしてみたいと考えたためです。2つめは、多くの人と関わりながら医薬品開発を出来る点です。CRAは、製薬会社やドクターはもちろん、CRC(治験コーディネーター)や看護師、薬剤師など様々な人と緊密に連携しながらプロジェクトを進めていきます。こうした機会を通じて、社会人としての能力を高めていけるのではないかと考えました。
現在の仕事内容を教えてください。
現在、臨床研究のCRAをメインとしてモニタリングの仕事を担当しています。そもそも臨床研究とは「病気の予防方法、診断方法や治療方法の改善、病原や病態の理解並びに患者さんの生活の質を向上させる」ことを目的に実施される、人を対象とした医学系研究のことを言います。その中で製薬会社様など依頼者の実施する臨床研究が、倫理指針や臨床研究法、GCPなどの様々な規制などに従って実行・記録・報告されていることを確認・保証する活動です。すなわち、治験依頼者と医療機関との情報交換のパイプ役として新たなエビデンスを創出していくことが私たちCRAの役割です。CRAとして、より良い治療方法や予防方法を患者さんへ早く届けるという想いを持ち続け仕事に取り組んでいます。
仕事の魅力・やりがいは?
この仕事の魅力は社内外を問わず、様々な人と関係を築きながら一つ一つの目標に向かって仕事が出来ることだと考えています。これまで様々な医療機関やそのスタッフの方と仕事をしてきましたが、「一緒に仕事が出来て良かった」とCRCの方から言われた時はこの上なく嬉しかったです。またこの経験がやりがいとなり、患者さんや先生、スタッフの方へより良い新薬や治療法を届けなければならないという使命感にかられます。
仕事に求められる専門性とは?
私は薬学部出身ではないですが、必ずしも薬の知識がないとCRAになれないわけではありません。もちろん、入社前から知識があるに越したことはありませんが、入社してからの学ぶ姿勢や向上心の方が重要と考えています。さらにCRAに求められる専門性は、知識・情報のインプットよりもそれをいかにアウトプットさせるかだと考えています。そのためには、経験や場数を踏むことによって得られる要素が大きく、私自身も、先輩の担当施設に同行したり、あるいは私の担当施設に同行してもらうことによって先輩のスキルを吸収しつつ、それをどう活かすかを常に考えながらモニタリング活動を行っています。また、前述したようにCRAは様々な人と関わりを持つことから、コミュニケーションの密度や他者への思いやりは非常に重要です。
今後のキャリアビジョンは?
現在は臨床研究のCRAをメインとして従事していますが、治験のCRAを更に経験することでマルチに活躍できるCRAとして働く事を目標としております。また国際共同治験も主流になりつつあるので英語力の修得に力を注いでいるところです。将来的にはチームリーダーとしてCRAを纏めて一つのプロジェクトを担当したいと考えています。
オフタイムの過ごし方は?
プライベートな時間はジムで筋力トレーニングをして汗を流したり、ラグビーのクラブチームに所属しているので練習や試合で心身ともに鍛えています。また、ゲームが好きなので、最近は会社の同僚とオンラインゲームをしてオフタイムを過ごしています。リモートワーク環境も充実していることもあり、自分の時間を確保できることもオフタイムの充実につながっていると思います。
CRO業界を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。
これまでにも多くの治療薬や治療方法などが確立されてきましたが、世界にはまだない新薬、新規治療方法を心待ちにしている患者さんがたくさんいます。そんな人々の役に立ちたい、治療の手助けがしたいという想いがある人にとって、CROはとても魅力的な業界です。また、バックグランドに関係なく活躍できる場があることもCROは非常に興味に満ちた業界だと感じています。そんなCRO業界で、皆さんと一緒に働けることを楽しみにしております。