インタビュー

IT・統計学・医薬品・マネジメントなど、多様な専門性を磨き、成長していけるのが魅力です。

SEから転職
統計解析
入社20年目 H.O

PROFILE

学生時代は情報経理を専攻し、プログラミングと簿記を学んだ。1990年4月、情報処理会社に入社し、約6年間、会計システムの開発と保守運用を経験。1997年6月、CROに転職し製造販売後調査の統計解析業務を担当。さらに2000年代以降は治験プロジェクトにも数多く参加するなど、統計解析のプロフェッショナルとして広く活躍している。

転職してCRO業界を選んだ理由は?

情報処理会社で入社5年目を迎えた頃、これからもSEの仕事を続ける上で、当時の主要業務だった汎用機システムだけでなく、新たな業務分野を経験したいと考え始めていました。そんな時に体調を崩し、手術で長期入院をすることになりました。入院中は、術前術後の点滴や経口投与でいろいろな薬を服用したのですが、それまでは風邪薬くらいしか飲んだことがなかったため、投与されている薬が本当に安全なのか、副作用がないのか、とても不安でした。そこで、自分自身が薬の開発に携わることができれば、こうした不安も軽くなると考え、退院後、医薬品関連の転職先を探し、システム開発要員を募集していたCROへの転職を決断しました。

現在の仕事内容を教えてください。

私が携わっている業務は、医薬品等が当局に承認されるまでの治験、および承認後販売されてからの使用実態下での調査における医薬品等の安全性と有効性について、統計解析の計画提案(被験者数、副作用の割合、医薬品の有効率、グラフなどをどのようにまとめるかの提案)から、統計解析の実施と解析結果の作成(ワードファイル、エクセルファイル等)までを行っています。具体的には、案件ごとに各種省令や当局通知、医薬品や情報処理に関する複数のガイドラインなどに則った手順とプロセスを作成し、統計解析の計画から実行・解析結果の作成までを行います。この手順、プロセスは、当局の審査対象であり、さらに科学的根拠に基づいた統計解析結果を担保するためにも、各種の省令やガイドラインをしっかりと理解し、遵守することが何よりも重要です。また、お客様に統計解析計画の内容や解析結果などを適確かつわかりやすくご説明する必要があるので、コミュニケーション能力やプレゼンテーションのスキルが要求される仕事でもあります。

仕事の魅力・やりがいは?

どんな仕事でもミスをしないことが重要なのは当然ですが、実際には何のミスも犯さずにすべての業務を遂行するのは困難です。ですから、日頃からミスを犯さないよう努めるのはもちろん、万が一ミスを犯してしまった時にいかに“リカバーするか”、同じミスを起こさないように“改善する”といった対応が非常に重要となります。私自身も以前、ミスをしてお客様にご迷惑をおかけしてしまったのですが、上司や仲間のサポートもあって何とか業務を無事に遂行することができました。このお客様からは、ミスが発覚してからの対応が“迅速で適確だった”ことが逆に評価され、その後も継続的に発注をいただいています。このように誠意を持って全力で対応した結果、お客様の信頼を勝ち得ることができた時などは、この仕事をやってきて良かったと実感します。

仕事に求められる専門性とは?

統計解析の仕事には、統計学的な専門知識はもちろん、薬機法をはじめとする各種省令・当局通知に関する知識、疾患や薬剤に関する知識、ITやマネジメントに関する知識など、実にさまざまな知識やスキルが求められます。必要最低限の知識やノウハウは、入社後の研修等を通じて修得していきましたが、とても簡単に頭で覚えられる量と内容ではありません。そこで、私の場合は、こうした膨大な知識やノウハウなどをすぐに引き出せるように、自分なりに整理したデータベースを構築しておくようにしています。さらに、これらの知識やノウハウを部門内でも共有し、有効活用できるように心がけています。

今後のキャリアビジョンは?

医薬品のビジネスは、薬機法などの法令改正や新たな当局通知などに適確に対応していく必要があります。例えば、2012年4月には「医薬品リスク管理計画の指針」に関する通知が出されました。これは、医薬品のリスクを変化する流動体として捉え、リスク管理計画をいったん策定した後にも、状況に応じて適切に見直しを行い、科学的根拠に基づき医薬品のベネフィットとリスクのバランスを最適に維持しようというものです。今後、こうした医薬品のリスクマネジメント関連の知識やノウハウをさらに深めて、業務に携わるメンバーがこれらを容易に引き出せるような共有化の仕組みを構築していきたいと考えています。

オフタイムの過ごし方は?

休みの日には、自転車で買い物に出掛けたり、犬の散歩をしたり、天文観測をしたりしてリフレッシュしています。また、娘の小中学校の父兄仲間と夏祭りや野球大会などのイベントに参加したり、地域の防災委員として防災訓練を実施したりして、地域社会に積極的に参加するよう努めています。

CRO業界を目指す皆さんへのメッセージをお願いします。

最近では、日本においてもCROが認知されるようになり、EUや米国、アジアなどからの業務を委託されるケースも増加しています。またCRO業界では、業務量が増大すると同時に、受託した業務すべてにおいて一層高い品質と効率化が要求されています。高い品質とは、適正な手順とプロセスを遵守して業務を遂行することによって可能になります。一方、業務の効率化を実現するためには、必要な知識とスキルを組織内で共有化することが重要です。こうした品質管理や効率化のノウハウは、どんな業種業界でも共通するはずです。もし、皆さんが他業種からCROに転職された場合も、前職で培った手順やプロセス、共有化のスキルなどを十分に発揮していただけると思います。